「また、同じ夢を見ていた」(楽天ブックス/単行本・文庫本・電子書籍)は住野よるさん(男性)による長編小説です。「君の膵臓を食べたい」に続く2作目です。物語は、友達のいない少女、リストカットを繰り返す女子高生、アバズレと罵られる女性、一人静かに余生を送る老婆、といったキャラクター達を中心に展開します。
主人公は女子高生の小柳奈ノ花(こやなぎ なのか)です。彼女は自分以外の人間を馬鹿だと見下しており、それ故クラスメートに敬遠され、学校で孤立しています。口癖は「人生とは~のようなものね」です。そんな奈ノ花の数少ない理解者に挙げられるのが、通称アバズレさんとおばあちゃんでした。
ある日、奈ノ花は草むらで一匹の猫に出会います。猫との出会いは、とても格好いいアバズレさん、手首に傷がある南さんといった、様々な過去を持つ女性達との不思議な出会いに繋がっていきます。彼女達は奈ノ花が違う選択をした場合の未来の自分であり、彼女達は夢の中で小学生の自分=奈ノ花のことを見ていたのです。
物語は、奈ノ花が自分自身と向き合い、自分の人生を見詰め直す過程を描いています。彼女は自分の過去・現在・未来を通じて、「幸せとは何か?」という問いに答えを見つけようとします。
この物語は、現状に満足できず再挑戦を望む人々への贈り物です。幸せが溢れた良作と評されています。住野よるさんの感性が描き出す、現実にいるかのような自然な登場人物の設定、何気ない日常ですら楽しそうに描いてしまうその感性は、前作のヒットがまぐれでないことを証明したと思います。
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