青山美智子さんの小説「リカバリー・カバヒコ」(楽天ブックス/単行本・電子書籍)は、2023年に発売された作品で、本屋大賞の候補にも選ばれました。
あらすじ:
新築分譲マンション「アドヴァンス・ヒル」の近くにある公園には、古びた遊具のカバが置いてあります。このカバは「リカバリー・カバヒコ」と呼ばれています。そのカバは、体の治したい場所と同じ場所を触ると治るという都市伝説があります。この小説では、悩みを抱えた5人がそれぞれの悩みをカバヒコに打ち明け、カバヒコを通して優しく向かい合い癒やされていく様子を描いています。
登場人物:
- 泰斗
奏人は中学生では成績が良かったが、高校では授業についていくのがやっとで、テストの点数が悪くなっていきます。テストの点数が悪いと数字を書き直しています。ある日、カバヒコの頭を触り、頭が良くなるように願います。 - 紗羽
紗羽はマンションに住んでいて、マンション内のママ友と馴染めずにいます。カバヒコの噂を知った紗羽は、カバヒコの口を撫でてママ友と仲良くなりたいと願います。 - ちはる
ちはるはウェディングプランナーの仕事をしています。しかし、職場でのストレスにより、耳が塞がれるような症状に陥り、休職してしまいます。そこで、カバヒコの耳を撫でることで、ちはるは自分の本当の悩みに気づくことになります。 - 勇哉
勇哉は足はそれほど速くありません。駅伝のメンバーに選ばれたくないがために、足を怪我していると嘘をついてしまいます。カバヒコの足を触りながら弱音を吐き、クラスメートのスグルとの関係を修復します。 - 和彦
雑誌編集長の和彦は老眼で文字が見えづらくなり、職場では人間関係がこじれ、母親との関係もこじれてしまいます。カバヒコの目を撫でることで、老眼や母親との関係が修復されていきます。
物語は、カバヒコを通じて心の再生を果たす人々の姿を描いており、心温まる作品となっています。
作品の特徴:
- 人間関係や心の傷の回復をテーマにした温かみのある作品です。
- 5つの短編が連なる形式で構成されています。
- 登場人物それぞれの視点から物語が展開されていきます。
作品の評価:
- 2024年本屋大賞にノミネートされ、第7回未来屋小説大賞では第2位を受賞しました。
- 発売から7万部を突破するなど、大きな反響を呼んでいます。
- 温かみのある人間ドラマと、カバヒコを通した癒やしの物語として高く評価されています。
青山美智子さんについて:
- 1970年生まれの愛知県出身で、横浜在住の作家さんです。
- 大学卒業後、シドニーの日系新聞社で記者として勤務しました。
- その後、出版社で雑誌編集者をしながら執筆活動を開始しました。
- 代表作にデビュー作「木曜日にはココアを」や「お探し物は図書室まで」や「赤と青とエスキース」などがあります。詳細の記事は6月15日分-1,6月15日分-2をご覧ください。
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