「闇祓」辻村深月/あらすじ

 「闇祓」は登場人物のを中心に話が展開されます。教室に馴染めず上手くコミュニケーションが取れない転校生・要に、学級委員長であるが親切に接します。しかし、要の周りでは次々と不可解な事件が起こり、人々が死んでいきます。事件の背景には何か不気味なものが潜んでいるようです。要は澪に対して不審な態度で接します。怖がった澪は尊敬する先輩・神原に助けを求めます。登場人物達は、徐々に闇に取り込まれていく恐怖に怯えることになります。一体何が起きているのでしょうか? 真相は何なのでしょうか?

 この物語は、それぞれ異なる視点で書かれた4つの短編が、最終章で伏線が回収される形式を取っています。それぞれの短編のみでも面白いですが、最終章でそれまでの短編が一気に繋がり、すべてが一つに結びつくという構成が特徴的で爽快です。

 現実にあるものとないものとが絶妙に混ぜられた物語で、ホラーとミステリーが融合した作品となっています。

「闇ハラスメント」または「闇ハラ」という新たな概念がこの物語で紹介されます。これは、自分の心の底にある闇を他人に押しつけて他人を巻き込むことを意味します。この闇ハラを行うのが神原家なのです。彼らに目をつけられたら最後、人生が狂い恐ろしいことになるのです。辻村深月さんの新境地を感じられる作品だと言えるでしょう。

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