「星を編む」凪良ゆう/あらすじ/感想

 物語は三つの章から成り立っています:

  1. 「春に翔ぶ」
     瀬戸内の島で出会った櫂(かい)暁海(あきみ)の物語です。二人を支える教師・北原が秘めた過去や、彼が病院で話しかけられた教え子の菜々が抱えていた問題が描かれています。菜々は父親の厳しい支配下で育ち、結婚相手を決められそうになりますが、実は彼女には付き合っている人がいて妊娠しています。北原は菜々の子どもを引き取り、結(ゆう)と名付けて育てることになります。
  2. 「星を編む」
     才能という名の星を輝かせるために魂を燃やす、編集者達の物語です。漫画原作者・作家となった櫂を担当した編集者二人が繋いだものが描かれています。編集者達の奮闘や、櫂との関係が詳細に描かれています。
  3. 「波を渡る」
     花火のように煌(きら)めく時間を経て、愛の果てにも暁海の人生が続いていく様子が描かれます。北原先生と結婚した暁海のその後の人生や、成長した結の姿も描かれています。

「星を編む」のあらすじ概要:

 この作品は、前作「汝、星のごとく」のスピンオフストーリーとなっています。主人公の成瀬暁海は、かつて「汝、星のごとく」の編集者だった人物です。暁海は出版社を退職し、書店の店長として働いています。ある日、暁海は自身が以前担当していた作家の北原先生から連絡を受けます。北原先生は高校教師の立場で、女子生徒の妊娠・出産に関わっていました。

暁海と北原先生の再会
 暁海は北原先生から連絡を受け、久しぶりに再会します。
 二人は過去の出来事について話し合い、それぞれの生き方について考えを深めていきます。

暁海の新しい仕事
 暁海は書店の店長として働いており、本に囲まれた生活を送っています。
 暁海は自身の経験を活かし、著者や読者とのつながりを大切にしながら、書店経営に尽力します。

北原先生の立場と葛藤
 北原先生は高校教師として、女子生徒の妊娠・出産に関わっています。
 先生としての立場と生徒への思いとの間で葛藤を抱えています。

櫂の編集者二人の生き方
 「汝、星のごとく」の主人公である櫂の編集者二人の生き方も描かれています。
 二人はそれぞれ異なる道を歩んでいますが、本に対する思いは変わらずに持ち続けています。

新たな物語の誕生
 暁海と北原先生の再会を通して、新たな物語が生み出されていきます。
「星を編む」は、「汝、星のごとく」の世界観を引き継ぎつつ、新しい視点を提示する作品となっています。

 以上が、凪良ゆうさんの小説「星を編む」の大まかなあらすじです。この作品では、登場人物達の生き方や葛藤が丁寧に描かれており、「汝、星のごとく」の世界観をさらに深化させていきます。

感想:

  1. 感動的な物語
     物語の美しさや感動的な要素に触れることができました。特に登場人物達の複雑な関係や成長が丁寧に描かれていると感じました。
  2. 前作との関連性
     前作「汝、星のごとく」を読んでからの方がより深く楽しめる内容となっています。前作のキャラクター達のその後が描かれていて、続編としての満足感は高かったです。
  3. 心に響く言葉
     作品中の言葉遣いや表現が心に響くと感じ、人生の教訓や考え方に共感しました。
  4. キャラクターの魅力
     特に北原先生のキャラクターが素晴らしく、彼の過去や成長が巧みに描かれている点が高く評価できます。
  5. 読みやすさ
     文体の歯切れが良くて読みやすく、ずっと物語に引き込まれました。

 この物語は、登場人物達の複雑な関係や、それぞれの過去と未来が交錯する様子が上手く描かれており、読者に深い感動を与えことでしょう。
 是非この作品をお読みいただき、登場人物の心情や物語の広がりを感じ取っていただければと思います。

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