「変な家」雨穴/あらすじ/感想

あらすじ:

 オカルト専門の動画制作者である雨宮トオルは、マネージャーの柳岡から世田谷にある中古の一軒家の間取りについて相談を受けます。柳岡の妻が間取りに不可解な点があると指摘し、雨宮はミステリー好きの設計士・栗原文宣に意見を求めます。

 栗原は間取り図を見て、この家には人の意図があり、触れてはいけない闇があると指摘します。特に台所とリビングの間に何処からも入れない変な空間があり、子ども部屋のドアが二重で階段から遠く、専用のトイレがあり、窓がないことから、子どもを監視下に置きたいのではないかと推測します。

 雨宮はこの家の外観を撮影し、動画を配信します。その後、平面図に何かあることに気づいた雨宮は、栗原にそのことを伝えます。1階と2階の平面図を重ねて見ると、1階の台所の謎の空間は2階の子ども部屋の棚から2階の浴室と重なっており、棚を動かせて下に穴があれば下の空間に降りて2階の浴室に移動できることが分かります。

 その後、雨宮はこの家に心当たりがあるというメールを受け取ります。メールの差出人は宮江柚希で、彼女の夫・恭一がこの家の住人に殺されたのではないかと考えています。

 雨宮と柚希はカメラを回しながら例の家に忍び込み、2階の子ども部屋の扉が二重になっていることを確認します。床には無数の引っ掻き傷があり、棚を動かしてみるとその下に穴があり、下に降りるはしごがありました。

 その後、雨宮は栗原から「宮江恭一に結婚歴はない。一緒にいる女(柚希)は正体不明。今すぐ逃げたほうが良い」と警告されます。雨宮は撮影を中断して逃げますが、柚希が追いかけてきます。

 最終的に、雨宮と柚希は片淵本家に乗り込み、そこで恐ろしい真実に直面します。

 より詳細な内容については、是非、実際の書籍を手に取って、その魅力を体験してみてください。

レビュー:

 変な家:
 間取り図を見ながら推理を楽しむことができ、間取りの不思議さや背後に隠された意図に引き込まれました。リアリティーのある描写と緻密なストーリー展開が特徴で、読み飽きさせない工夫が随所に見られます。

 変な家2:
 11枚の奇妙な間取り図を題材にした連作短編集です。各短編は独立して楽しめるものの、最終的には一つの大きなストーリーに集約されます。インタビュー形式で進行するためリアリティーがあり、まるで実際の事件を追っているかのような感覚を味わえました。

 前作よりも複雑なストーリー展開が特徴で、伏線の回収やストーリーの絡み合いが見事です。各間取り図の謎が解明される過程は一気に読み進められました。また間取り図や資料が豊富に挿入されており、視覚的にも楽しめる工夫がされています。推理好きの読者には特におすすめだと思います。

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